猫を飼うにあたって

人と猫が幸せに暮らすために

猫を飼う前に、まず次のことを家族全員でよく話し合ってください。

  • あなたの住まいで猫は飼えますか? 周囲の環境はどうですか?
  • 猫の寿命は10年以上です。将来のことも考えていますか?
    その間も変わらぬ愛情と責任のもとに、近隣に迷惑をかけないように終生飼養できる心構えがありますか?
    特に高齢の方が飼い始める場合は、飼い主自身の健康状態が猫の将来に影響を及ぼすことも十分考えておく必要があります。
  • 猫を不幸にしない、不幸な猫をつくらないという心構えがありますか?
  • 家族構成の変化、転居など将来のことは考えていますか?子供たちの要求に押し切られていませんか?
  • 毎日の食費だけでなく、病気をした時の治療費、予防注射、不妊・去勢手術などの費用を負担できますか?

品種の選択

猫の品種は大きく分類すると、短毛種と長毛種の二つに分けられ、選ぶ基準としては毛の長さの他に、鳴き声の大小や性格、環境への適応力等があります。詳しくは当院まで御相談ください。

猫の社会化期

猫にも猫特有の社会があり、そのルールを学ぶ社会化期があることが知られています。
社会化期に人やほかの動物などに馴れさせておくと落ち着きのある飼いやすい猫になり、逆に人やほかの動物との接触がないと、見知らぬ人や動物に会った時に攻撃的になったり、臆病で神経質な猫になったりします。
子猫同士がじゃれて遊び始めるのは3週齢頃からで、運動機能の発達に伴って追い回したり、忍び寄って跳びかかったり、取っ組み合いを始めるようになります。このような遊びの行動を通じて、傷を負わせない程度の咬み方や降参したり休戦する動作をお互い学ぶようになります。
いわゆる猫同士の「社会化」が始まるのが10~12週齢と言われており、この頃に母親や一緒に生まれた兄弟姉妹たちと過ごす経験は、子猫の社会化に大切なことです。したがって、子猫を飼う場合は社会化期を過ぎてからが好ましい時期と言えます。
もし、捨てられた子猫や人工保育で育てた猫を飼う場合は、同年齢くらいの子猫がいる家庭に預けて、猫同士が自由に遊べる機会を作ると「社会化」がうまくいくと言われ、遊びのルールを体験したり、排泄の仕方を学ぶよいチャンスになるはずです。

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