フェレットの消化管内異物

フェレットの誤飲や毛球症を予防するには

 フェレットには咬み癖、盗癖があり、ゴム製品やスポンジ製品、プラスチック製品、タオル製品などを噛み切り、誤って飲み込むことがよくあります。1歳以上になると誤飲の頻度は低下しますが、一方、2歳以上では毛を飲み込むことによる毛球症が多いといわれています。
 飲み込んだ異物や毛球の多くは胃に滞留し、慢性の食欲不振や嘔吐、下痢などを引き起こします。胃から小腸への移行部あるいは小腸に閉塞すると急性症となり、元気消失や食欲廃絶、頻回の嘔吐などを示し、鼓脹(腹部膨満)、ショック状態へと移行します。
 診断は、様々の症状、腹部の触診、X線検査により行います。
 治療は、毛球症の場合は、毛球予防(除去)剤(フェレット用、ネコ用)や消化管の蠕動亢進薬を投与し、毛球の排泄を促進させます。他の異物による不完全閉塞の場合は、消化管の蠕動亢進薬を投与します。重症例や完全閉塞の場合は、外科的に異物を摘出しなければなりません。

 予防するには、屋内のケージで飼育し、飼い主の監視下で遊ばせるようにします。オモチャは飲み込めない大きさで、また、噛み砕けないものを与えます。さらに、日常の毛の手入れを十分行うことも大切です。

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