足の炎症
Q.1歳になるジャーマンシェパードですが、4本の足をかわるがわる引きずります。一時治ったかと思っても、またくりかえします。どうしたのでしょうか?
「汎骨炎」という病気をわずらっているのかもしれません。この病気は特に、ジャーマンシェパードやドーベルマンなどの若い大型犬に多発します。足の骨が炎症を起こしているのです。
足の骨の側面には、血管が通る小さな穴が開いていますが、この部分の骨の密度が低下することにより、この病気は起こります。現在のところ、なぜこのような変化が生じるのか、原因は不明です。
骨の密度が低下した後、骨組織が増殖します。イヌが足を引きずりだしてから10~14日後にレントゲンをとると、骨の異常がみられます。
汎骨炎は不快感をともなうので、イヌはまずどこかの足に体重がかからないようにし、次にほかの足に同様に体重をかけないようにします。ですから、4本の足をかわるがわる引きずるように見えます。また、この病気には周期性があるため、あなたのイヌの場合のように、良くなったり悪くなったりをくり返すように見えます。
そのほかの症状としては、発熱、食欲減退、元気消失があげられ、具合が悪そうに見える場合が多いものです。また一般に、メスよりもオスの方がこの病気にかかりやすいといえます。
幸いこの病気は、命にかかわるということはありません。運動を制限し、獣医師から痛み止めをもらってください。
しかし、いちばんの特効薬は、時がすぎるのを待つことかもしれません。この病気は、2~4ヶ月すると自然に治る場合がほとんどだからです。