脂漏症
Q.コッカースパニエルを飼っていますが、毛が脂っぽくフケがあり、いつもかゆがって、くさいにおいがします。
何かよい方法はありますか?
あなたのおっしゃるような症状は、皮膚の異常の中でも典型的なものです。
脂漏症は、特にコッカースパニエルに多く見られる慢性病です。脂漏症の多くは、アレルギー、ホルモンのアンバランスあるいは細菌感染などの皮膚病をもつイヌに見られます。
フケとかゆみは同時にみられることが多く、皮膚が炎症を起こしてひりひりしたり、ただれたりした部分をかゆがる場合がよくあります。
ほとんどの場合、甲状腺の機能低下やアレルギーといった原因を取り除き、特別の薬用シャンプーやコンディショナーで薬浴することで、脂漏症を抑えることができます。
また、最近の研究によると、多量のビタミンAを毎日経口投与すると、脂漏症に非常に効果があることがわかってきました。脂漏症のコッカースパニエルは、ビタミンAを飲みはじめて3週間もすると、見ちがえるようによくなり、2~3ヶ月のうちにすっかり治るでしょう。
しかし、副作用の問題もあるので、ビタミンAの投与は、獣医師の監視のもとで注意深く行われるべきです。過剰なビタミンA摂取で、中毒を起こすこともあります。
脂漏症はコッカースパニエルだけでなく、ほかの種類のイヌにも発生します。人間にも脂漏症がありますが、イヌから人間に伝染することはありません。
また、あなたが言うような皮膚の異常を示す皮膚病は、甲状腺機能低下症、花粉アレルギー、食物アレルギー、カイセン、ノミアレルギーなど、ほかにもたくさんあります。獣医師に診察してもらい、どのような皮膚病なのか判定してもらうのがよいでしょう。