ウサギの疾病
(栄養性疾患)

栄養性疾患

最近、栄養性疾患の発生が急激に増加している。
ペットフードの種類が増え、栄養価の悪い餌が多くなったこと、ウサギの生理を知らない飼主が、誤った餌を与えていることが大きな問題となっている。

ビタミンE欠乏症

ビタミンE欠乏は、不飽和脂肪酸の多い食餌、粗悪なペレット、長期保存されたペレットやコクシジウムのような肝疾患が関与して発生する。
症状は腹腔内に脂肪が沈着したり、血液検査でCPKが上昇したりする。
症状は元気、食欲が減退したり、体重の減少がみられる。

ビタミンA欠乏症

ビタミンA欠乏もビタミンEと同様に食餌や内臓疾患に関与する。
症状では、耳が垂れることが多い。
これは軟骨が弱まることにより発生する。
そのほかには、成長の遅延と眼の病変がある。
角膜の混濁、角膜炎ならびに盲目へと進行する。
また繁殖障害もみられ、胎仔に流産や吸収が起こったり、水頭症を持って生まれたりする。

高脂血症/動脈硬化

遺伝的に高脂血症の系統も存在する。
後天的な原因としてはビタミンD過剰症、高脂食餌等である。
症状は食欲不振、体重減少である。
レントゲン検査で硬化した大動脈弓が明瞭にわかるものもいる。

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