腎臓疾患
Q. かかりつけの獣医師によると、私のイヌは重度の腎臓疾患をわずらっているということです。
腎臓病はどうしておきるのでしょうか。また、どうやって治療するのでしょうか?
腎臓は血液のフィルターのような役割をし、体内の毒物を取り除きます。腎臓病は、がん、外傷、寄生虫、嚢胞、腎臓結石、その他さまざまな原因によって起こります。腎臓は、体液のバランスをつかさどる役目もしています。尿は2つの腎臓で作られ、そこから尿管を通って膀胱に運ばれ、いっぱいになるまで膀胱で蓄えられます。そして膀胱が収縮すると、尿は尿道を通って体外に排出されます。
腎臓は1個だけでも役目を果たすことができますが、両方の腎臓が障害を起こした場合には、腎不全になります。 膀胱が細菌に感染して膀胱炎を起こすことが、よくあります。この細菌が腎臓にまで到達すると、尿路感染症という重大な病気にまで発展してしまいます。腎臓病の症状としては、頻尿、飲水量の増加、血尿、にごった色の尿、排尿困難、食欲不振、嘔吐、元気消失、および貧血などがあげられます。 腎臓病の診断は、血液検査で貧血や血中の毒素を確認します。レントゲン検査では、結石や膿瘍を見つけることができますし、腎臓の大きさも比較することができます。
尿の流れを妨げる物質の存在が疑われる場合は、特殊な染色液を注入して腎臓や膀胱の形を観察することもあります。 腎臓病の治療は、その腎臓がどの程度のダメージを受けているかによって、違ってきます。食事を特別食に変えて蛋白質の量を減らすだけで、体内に蓄積される毒素をおさえることができる場合もあります。
しかし、血液検査で血液中に高度の毒素が確認された場合は、これは緊急を要する状態です。ペットは、尿毒症で苦しんでいます。この場合、静脈に点滴を行って体内の毒素を取り除き、抗生物質や特別な処方食が必要になるでしょう。 人間で行われているような腎臓移植や人工透析は、ペットではまだ研究段階で、一般化されていません。